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アクアリウムとは何でしょうか?
それは水槽で魚を飼育したり、
水草を育てたりするものです。
ゆったりと泳ぐ魚をリビングで眺める。
自宅で魚を買う文化は
江戸時代より前から日本にありました。
水槽を見て癒されるのは
遺伝子レベルで日本人に刷り込まれているのかもしれません。
そんな水槽で魚を育てる「アクアリウム」について
どんな種類があって、どんな楽しみ方があるのか
解説していきます。
SNS総フォロワー数80,000人超のアクアリストがアクアリウムを説明します
アクアリウムの意味
そもそもアクアリウムとは
「水中に生息する生物の飼育設備」のことです。
つまり水族館の水槽も家にある水槽も
どちらもアクアリウムなのです。
「アクアリウムが趣味」と言えば
「水槽の中で熱帯魚や水草を飼育する趣味」のことです。
語源は?
アクアリウムは英語で
「Aquarium」と表記されます。
「Aqua」が「水」を表し、
「rium」はラテン語が変化した「~に関するもの」
という意味です。
ひとことでアクアリウムといっても
その種類はさまざまです。
アクアリウムの種類
水槽の水が淡水なのか海水であるかの違いです。
川や池にすむ魚を飼うか
海の魚を飼うかの違いです。
淡水に生息・生育する魚や水草を 水槽で育てるアクアリウムです。
水道水の塩素を抜くだけで飼育水にできるため
アクアリウムを始める方は淡水からが多いです。
また、アクアリウムショップでも流通量が多いため
1番オーソドックスなアクアリウムと言えます。
定番のメダカや金魚、グッピー、ネオンテトラなどから
アロワナや古代魚、淡水エイ、淡水フグ、
水草も緑から赤色まで多種多様な水草が販売されているので
幅広いジャンルで楽しめます。
塩分を含んだ水で飼育するアクアリウムです。
マリンアクアリウムと呼ばれることもあります。
海の生き物を育てます。
色鮮やかな熱帯魚やサンゴなど
見栄えが良いアクアリウムになります。
水族館の多くが海水ですね。
水道水をそのまま入れるのではなく
アクアリウム用の塩を混ぜてから入れる必要があります。
塩分濃度の調整などが難しく、
サンゴを入れる場合には強い光量が必要など
淡水アクアリウムより維持管理は難しくなります。
必要な設備が高価になるため
淡水アクアリウムより初期投資が多くなります。
ネオンテトラや金魚、大きくなる古代魚など
生体をメインに飼育するアクアリウムです。
カラフルなエビをメインとした水槽もあります。
魚が泳ぐ姿や、エサを食べる姿などを鑑賞して楽しみます。
レイアウトは生体の隠れ家と
丈夫な水草のみなどシンプルなものが多いです。
複数の魚種を混泳する場合は
魚同士の相性を考える必要があります。
ケンカしたり食べられてしまうことがあります。
水草の育成をメインにしたアクアリウムです。
草原やジャングルを再現するなど
極めれば壮大なアクアリウムになります。
水草メインといっても数匹の熱帯魚や
コケ取り用のエビ入れることが多いです。
水草をキレイに育てるためには
二酸化炭素や肥料を添加したり
水質を調整する必要があります。
陸上部分があるかないか
水槽の水位を低くして
陸地を作り出したアクアリウムもあります。
アクアテラリウムと呼ばれます。
陸地部分に植物を育てることで
滝や峡谷を再現できるので
最近注目を浴びているスタイルです。
リビングなどに配置しても
見栄えがするため人気です。
アクアリウムにはさまざまな楽しみ方があります。
水槽の生き物を鑑賞する・育てる
アクアリウム水槽といって
真っ先に思いつくのが
魚やエビなど生き物を飼育し
鑑賞する楽しみ方ではないでしょうか?
ただじっと眺めるだけでも
安らぎを覚えます。
泳ぐ魚があることで水槽に動きが出て
ずっと見ていても飽きないのです。
水草を育てる
観葉植物のように水草を育てます。
ただ育てるだけでなく
レイアウトを工夫して
より自然感がある水槽を目指すことが多いです。
生き物と比べて目に見えるような動きはないですが、
新芽を出したり、根を伸ばしたりと
ちゃんと成長が感じられます。
人工的で殺風景な水槽が水草を入れるだけで
らしくなることもあります。
水の音を楽しむ
アクアリウム水槽は
水の音が聞こえることがあります。
フィルターで水が循環するときに音が出るのです。
川のせせらぎを聞くような
穏やかな気持ちにしてくれます。
魚やエビなど命を持つ生き物を飼育するアクアリウムでは
子どもの教育にもメリットがあります。
それは「死」についての教育です。
なかなか普通に暮らしていると
教えるきっかけが少ないものです。
アクアリウム水槽をやっていけば
必ず直面する「死」という現実に対して
子どもに教えられるのは貴重な機会となります。
SNSでたまに見かける
すごいアクアリウム。
うっそうとした森や洞窟、草原を再現したかのような
素晴らしい水槽ですよね。
それらはネイチャーアクアリウムと呼ばれています。
ネイチャーアクアリウムとは?
ネイチャーアクアリウムとは
「自然(Nature)」+「アクアリウム(Aquarium)」で、
自然を切り取ったかのような
壮大なレイアウトのアクアリウムです。
ただ魚や水草を入れて楽しむだけでなく、
より洗練して芸術の域まで高めたアクアリウムです。
アクアリウム水槽の世界大会である
「レイアウトコンテスト」では多くの作品に
自然風景を再現したようなレイアウトがあります。
普通のアクアリウムとネイチャーアクアリウムの境目は
はっきりと言えません。
この辺りは製作者の裁量といえる部分です。
ネイチャーアクアリウムの種類
ネイチャーアクアリウムにも種類があります。
よく見かける主要な分類をしてみました。
(写真はイメージです。)
流木を中心にレイアウトしたネイチャーアクアリウムです。
レイアウトコンテストでも多くの作品が
森林をテーマに作成しています。
着生植物や、つる性植物が繁茂した熱帯雨林や 苔むした日本の原生林など
森林テーマの中にも個性はあります。
ネイチャーアクアリウムの中で1番に思いつくテーマですが
実際に作成するにはレイアウトの構図や
水草・モスの配置や育成など難易度は高いです。
大きな石をレイアウトして山岳地形を再現するテーマです。
シンプルかつお手軽なレイアウトですが、
見栄えは良く、部屋に置くとおしゃれな雰囲気になります。
背の低い水草を一面に生やして
草原のようなレイアウトのテーマです。
山岳テーマと組み合わせて用いられることが多く、
奥行きを出すために背面に向かって
底床を盛り上げていきます。
このテーマの難しさは密に水草を育てることです。
密でないと色の濃い底床が露出してしまい、
見栄えが良くなくなってしまいます。
石を多く使うレイアウトで
洞窟のような風景を再現するテーマです。
洞窟をメインテーマに用いるレイアウトは少なく、
森林テーマの中に洞窟を作っていることが多いです。
普通に石や流木を配置するだけでは洞窟は出来ないので、
シリコンシーラントやバスコークを用いて
水中でも固定した状態の洞窟を作り出します。
レイアウトの難しさ
ネイチャーアクアリウムの難しさには
構図・水草育成・金額があると考えられます。
構図とは、石や流木などのレイアウト用品の
全体としてのバランス・構成のことです。
どのレイアウト用品をどこに配置すれば
見栄えが良くなるかを考えます。
一般的には三角構図・凸型構図・凹型構図に分けられます。
特に山岳テーマでは構図によって
大きく作品の見栄えを左右します。
森林テーマなどの複雑なレイアウトでは
より高度な構図の理解が必要になってきます。
構図を理解していないと、
なんだかバランスの悪いパッとしない
レイアウトになってしまいます。
ネイチャーアクアリウム最大の難しさと言えるのが
この水草育成です。
森林テーマであれば苔を再現したモス類の繁茂、
草原テーマであれば隙間なく生えた低草。
これらは単純に植えれば良い、活着させれば良いのではなく、
正しい水草育成の知識が必要です。
それぞれに適した水質・光量など
水草が元気に育つ環境だけでなく、
異なる種類の水草を同じ水槽内で
組み合わせることができるかという知識も必要です。
アクアリウムを始めている方は知っていると思いますが
アクアリウムは初期投資が大きい趣味です。
ネイチャーアクアリウムを始める時も同じです。
見栄えを重視するために外部フィルターを使うことが多いことや、
水草育成のための二酸化炭素添加も必要です。
レイアウト用品の流木が大量に必要だったり、
形の良い大きな石も購入しなければなりません。
その結果、予想以上の出費になってしまいます。
初めての人には
「山岳&草原テーマ」をオススメします。
理由としては、
- ・シンプルなレイアウトなので構図をまとめやすい点
- ・出費が比較的少ない点
が挙げられます。
アクアリウムに慣れてきて
一歩進んだレイアウトに挑戦してみたくなったら
まずは小さめの45cm水槽くらいから
初めてみてはいかがでしょうか?
これまでアクアリウムの種類から
楽しみ方まで紹介してきました。
次に趣味としてアクアリウムを始める際の
良い点・注意すべき点をまとめていきます。
良い点
キレイに管理された水草水槽や
色鮮やかなマリンアクアリウムなどは
見栄えが良くインテリアとして最適です。
部屋のインテリアと合わせた
レイアウトを心がければ
より一層楽しめます。
アクアリウムはフィルターと呼ばれる
ろ過装置を設置する場合が多く、
メンテナンスは週1回程度で良いです。
エサは適度に与える必要がありますが、
犬や猫などより手間はかからないです。
3日坊主な人も基本放置な趣味なので
続けやすいでしょう。
犬は吠え声や噛み癖、猫は爪研ぎによる傷など
飼育するペットによっては
同居人の同意が得られないことが多くあります。
一方、アクアリウムは金魚すくいで幼い頃、
金魚を飼っていたという人が意外に多く
魚の飼育を身近に感じることもあり同意が得やすいです。
手間もかからずインテリア性も高いことが
同意を得やすい後押しをしてくれるでしょう。
新しく趣味として始める方にとっては重要なポイントです。
気をつけるべき点
アクアリウムで1番考慮すべき問題は地震です。
水を入れた水槽は100kgになることもあり、
地震などで倒壊した場合は被害が大きくなります。
そのため倒壊防止策を講じたり、
水槽の水位を下げるなど何らかの対策は必要です。
犬や猫などは長期間外出する場合
ペットホテルを利用すれば解決します。
しかしアクアリウムの生体はそうはいきません。
エサは自動給餌器で与えることができますが、
水換えは最低月に1回は必要です。
そのままにしておくとコケだらけとなり
見栄えがとても悪くなります。
同居人がいて頼める場合は問題になりませんが
一人暮らしの場合は外出時の対策も考える必要があります。
適切に管理されたアクアリウムは無臭です。
始めたばかりの人や管理を怠った水槽は
臭いがすることがあります。
維持管理のコツが分かれば におわなくなります。
逆に言えば臭いがするようになったら
なんらかの異常が起きている指標となります。
メダカやネオンテトラなどの魚の寿命は
長くて2,3年と言われています。
しかしドジョウや古代魚などは
10数年間の寿命があるため
最後まで飼い続ける強い意志が必要です。
途中で飽きたからといって川や池に 放流してはいけません。
はじめての方は寿命が比較的短い魚から
飼育し始めた方が良いかもしれません。
アクアリウムとは水槽で熱帯魚や水草を飼育することです。
アクアリウムはインテリア性が高いことに加え
熱帯魚から水草、サンゴ礁まで
趣味としての幅が広いことが特徴です。
コツを掴むまでは難しいこともありますが
軌道に乗れば手間がかからず楽しめます。