【究極の水草水槽】流木も石もない水草だけのダッチアクアリウムの魅力とは?~立ち上げからおすすめの魚まで解説します~

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水草のみ使用してレイアウトする
アクアリウムのジャンルがあります。
それを「ダッチアクアリウム」と呼びます。
石も流木も使わずに水草だけで魅せる水槽です。

この記事ではダッチアクアリウムについて
立ち上げのポイントから 水換え、
トリミングなどの日常管理まで
解説していきます。

POINT

・オランダ風のアクアリウム
・石や流木などは入れない
・深み、調和、シンプルさが重要視される
・水草育成に慣れた上級者向け

ダッチアクアリウムについて

ダッチアクアリウムとは?

ダッチアクアリウムは英語で
“Dutch (style) Aquarium”と表記されます。
「オランダのアクアリウム」という意味です。
その名の通りオランダで発展したジャンルです。
緑が生い茂った英国風庭園を
水槽に再現したものとも表現されます。

石や流木、その他レイアウト用品は用いずに
水草だけでレイアウトします。
もともとは照明などの器具ですら
最小限の使用に留めるものでした。

現在では水草の成長促進や
より鑑賞しやすくするために、
肥料やソイルなどが使われるようになりました。

レイアウトで重要視されるポイント

①深み
②調和
③シンプルさ

この3点がダッチアクアリウムにおいて
重要視されるポイントです。
水草だけでレイアウトに深みを表現し、
それぞれが調和して
かつシンプルとはなかなか難しそうです。

ネイチャーアクアリウムとの違い

ネイチャーアクアリウムは、
自然風景を切り取ったように
水槽内に再現するものです。
石を組んだり流木を多用して
森林や山岳風景をつくりだします。

一方、ダッチアクアリウムは水草しか使いません。
水草の色合いや高さだけでレイアウトしていきます。

水草のみでレイアウトする

それではダッチアクアリウムを始める時の
手順や日常管理などを解説していきます。

必要なもの

水槽

おすすめは標準45㎝水槽です。
あまり小さい水槽だと
表現しにくいです。

外部フィルター

ろ過装置は水草育成に最適な
外部フィルターが良いです。
さまざまなアタッチメントもあるので
水草の最適な環境を作り出しやすいのです。

照明

少し前は強い光を放つメタハラが主流でしたが、
現在はLED照明が人気です。
価格もお手頃ですし、おすすめです。

CO2機器

水草育成に欠かせないのがCO2機器です。
使わずにでもできることはできますが、
使用する水草のバリエーションは狭まります。

ソイル

これも水草育成に欠かせないものです。
肥料としての役割もあるので
基本的には必ず使います。

立ち上げ手順

①ソイルを敷く

水槽にソイルを敷いていきます。
根が張ることを考えて5㎝を目安に入れます。
同時に固形肥料を入れることもあります。

②フィルターをセットする

ソイルを敷き終えたのちに
フィルターをセットします。

私は水の循環を考えて
左端に給水パイプ、
右端に排水パイプをセットします。
水が滞る淀みができにくくしています

③水草を植えていく

最後に水草を植えていきます。
ソイルに1本1本丁寧に植えていきます。
ピンセットを用いた方が良いでしょう。

レイアウトのポイント

奥行きを出す

これが最大のポイントです。
奥行を出すことで「深み」のある
レイアウトになります。

奥に向かって高くする

一番簡単な方法は
ソイルを敷くときに奥に行くほど
厚くなるように敷くのです。
奥に高さを出すことで奥行きが感じられます。

他の方法は水草の高さで奥行きを出します。
つまり奥に高い水草を植えて、
手前に背の低い水草を植えるのです。

端に向かって高くする

水槽の中央から端に向けて
高くしても奥行き感を出せます。
図のように中央手前を一番低くして、
水槽奥の端を高くします。

水草は種類ごとに植える

ダッチアクアリウムでは基本的に
種類ごとに植えるのが基本です。
バラバラに植えてしまうと
締まりがないレイアウトになってしまい、
「調和」のない水槽になってしまいます。

色や形でメリハリを

種類ごとにまとめて植えても
隣どうしが同じ色であったら
間延びした印象のレイアウトになってしまいます。

そのため緑色の水草の周囲には
黄色や赤色の水草を植えるなど
メリハリをつけることが重要です。

色だけでなく水草の形でも
メリハリをつけることができます。
大きな葉の隣に小さな葉の水草を
配置するとかですね。

日常管理

水換えについて

水草のみでしたら 2週間に1度の水換え頻度で良いです。
魚やエビを入れている場合は
1週間に1度の水換えが良いです。
もしも水草が枯れるなど
トラブルが起きている場合は
安定するまで毎日変えた方が良いです。

基本的には水槽の1/4程度の
水を換えましょう。
あまり多く変えてしまうと
せっかくの安定した水質が崩れる心配があります。

トリミングは定期的に

立ち上げ当初は水草がまだ成長していないので
トリミングしないで良いでしょう。

水草が十分成長して密になってきたら
定期的なトリミングが必要です。
安定した環境下では成長がとても早いのです。

トリミングの際に短めに切っておく人も多いと思いますが
常に見頃な水槽を維持するには 2日に1度のトリミングが必要です。

おすすめの水草

それではおすすめの水草について
植える場所別に紹介します。

前景草

水槽の前面に配置する背の低い水草です。
前景草のポイントとしては密に育てることです。
1番目につく場所なのでバラバラと生えているよりも
みっちりと生えていた方が見栄えが良いです。

中景草

水槽の前面と背面の間に配置する水草です。
中くらいの大きさの水草を用います。
前景と後景を繋げる役割を持つので
一番迷い、難しい箇所です。

後景草

水槽の背面に配置する背の高い水草です。
水面に向かって高く、大きく成長する種が
よく用いられています。

陰性水草はどうなの?

石などに活着するタイプの水草は
正直なところ使いにくいです。
根を埋めてしまうと根腐れを起こします。

ただしクリプトコリネなど、
根を地中に伸ばすタイプであれば
広く用いられています。

おすすめの生体

ダッチアクアリウムは水草メインの水槽なので
あまり多くの生体を入れません。
小さな熱帯魚を数匹入れると
水槽に動きが出て楽しめます。
コケ取りを目的として
エビや貝を入れても良いでしょう。

さいごに

水草だけでレイアウトする
ダッチアクアリウムについて
解説しました。
流木などを使わずに表現するために
上級者向けの水槽といえます。
一度挑戦してみてはいかがでしょうか。