ドジョウの飼い方まとめ~どじょうの生態や種類など飼育環境を解説します~

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初心者でも飼いやすい?

子供が川で捕まえてきた

日本人におなじみのドジョウ。
ホームセンターのペットコーナーでも
よく売られていますよね。
今回は観賞魚としての
ドジョウについてまとめます。

この記事の信頼性

①アクアリウム歴10年の筆者が解説
②ドジョウ飼育歴は7年
③さまざまな種類のドショウの飼育経験
☆実体験を基にした飼育方法を紹介します!

ドジョウについて

そもそもドジョウとは
どのような魚なのでしょうか?
まずはドジョウについて知りましょう。

特徴

口ヒゲと細長い体が特徴のドジョウ。
自然界では小川や田んぼなどに生息しています。
口ひげの本数は種類によって異なります。

ヒゲには味蕾(味を知覚する器官)があるため
ヒゲを使ってエサを探しています。
ドジョウは砂ごと吸い込んで
砂に含まれているエサを漉し取って食べます

砂はエラから排出するという
面白い特徴を持っています。

普通の魚のようにエラ呼吸も行いますが
水中の酸素量が減ってくると
水面まで上がってきて空気を吸う
空気呼吸も行います。

寿命

寿命は10年と観賞魚の中でも長寿です。
そのため最後まで飼い続けることができるのか
についても十分考えてから飼育し始めましょう。

ふと
ふと

途中で自然に放してはいけません

【放流はダメ】アクアリウム水槽をやめるときの手順を解説!アクアリウム用品の処分から魚・エビの引き取り先の探し方まで


ドジョウの種類

次にドジョウの種類を紹介します。
一言でドジョウといっても
種類はさまざまです。
ここでは日本のドジョウから
海外のドジョウまで紹介していきます。

マドジョウ

体長:20㎝

ドジョウと聞いて思い浮かべるのが
この茶色のドジョウではないでしょうか?
川や田んぼで捕まえるドジョウも
マドジョウであることが多いです。
身の危険を感じると砂に潜ります

ヒドジョウ

体長:20㎝

マドジョウの色素変異個体です。
明るい色以外はマドジョウと同じですが
ショップでは1匹1000円前後と
マドジョウよりも高値で売られています。

シマドジョウ

体長:7~12㎝

白地に濃い縞模様が特徴的なドジョウです。
日本固有種で日本にしか
この模様のドジョウはいません。
地域によって大きさや縞模様が異なります。

同じシマドジョウと言っても
地域によって細かく分類されています

それぞれを見分けるのはかなり困難で
意外と奥が深いドジョウです。

ホトケドジョウ

体長:6㎝

浮き袋が発達しているため
泳ぎが得意なドジョウです。
愛嬌のある顔・仕草から人気のあるドジョウです。
山間部の細流など
流れが穏やかな小川に生息しています。
そのため夏場の高水温には気をつける必要があります。

顔が平たく中層を泳いでいるため
ドジョウらしくないと感じられるでしょう。
エサも肉食寄りです。

アジメドジョウ

体長:10㎝

他のドジョウよりも細身で
顔が小さいドジョウです。
このドジョウの主食は藻類であるため
臭みがなく、おいしく食べられます。
名の由来も「味女ドジョウ」から来ています。

海外のドジョウ

海外のドジョウは「〇〇ローチ」と呼ばれています。
「ドジョウ」の英語が「ローチ」なのです。
色彩が鮮やかな観賞用で
日本のドジョウにはない良さがあります。
気性が荒いことがあるので
混泳には注意が必要
です。

どじょうの飼い方

ここから飼い方について解説します。
基本的には一般的な魚の飼い方ですが
種類によって好む環境が微妙に変わります。

水槽設備

水槽の設備はどのドジョウでも
それほど差はありません

長く飼っていくためには
ある程度の設備が必要です。
1万以下で揃えることができます。

ドジョウを入れる水槽

サイズ

最低でも45㎝の水槽が良いでしょう。
成長して20㎝を超える個体もあるので
あまりに狭い水槽だと
ドジョウもストレスを感じて
長く生きられません

ガラス蓋

ドジョウは底にいるだけでなく
かなり活発に泳ぎ回ります

飛び跳ねることもしばしばあるので
必ず水槽には蓋をして飛び出させないようにしましょう。

フィルター

フィルターも設置した方が良いです。
水中の酸素量が少なくなっても
肺呼吸ができるので心配ありませんが、
維持管理のことを考えると
フィルターを稼働させた方が楽です

コケも付きにくくなるので
観賞しやすくなります。

おすすめフィルター

ある程度ろ過能力が高いフィルターがおすすめです。
初心者向けであれば上部フィルターか
外掛けフィルターです

特に上部フィルターだと
飛び出し防止にも役立ちますよ。

【必見】アクアリウム水槽のフィルターの解説 〜全種類の特徴から目的別の選び方〜


照明

屋内で飼う場合は照明を設置しましょう。
設定時間になると自動でオンオフしてくれる
タイマーも設置すると良いでしょう。
同じ時間に照明が点灯・消灯することで
ドジョウの生活リズムも整い、
調子や体色も良くなります

点灯時間:7時間前後

【2つだけ?】魚を飼う時にそろえるべき必要最低限のアクアリウム用品


水槽環境

水槽が用意できたら
次は水槽内の環境です。
ここから種類によって差が生まれます。

水質

ドジョウはそれほど水質にうるさくなく
環境適応力が高い魚です。
底床にサンゴを使うなど
極端にアルカリ性や酸性に寄った
水質でなければ問題ないでしょう。

ですが水を入れ換える時には
カルキ抜きは必ず行いましょう

カルキによってエラが傷ついてしまいます。
経験上それが原因で死んだことはありませんが、
長く飼っていくためにも
必ず行いましょう。

【初心者脱出】アクアリウム水槽の浄水器をオススメする理由を解説!水換えの時短・効率化を図る方法 【初心者脱出】アクアリウム水槽の浄水器をオススメする理由を解説!水換えの時短・効率化を図る方法


水温:15℃~30℃

日本に生息するドジョウなので
冬の冷たい水でも、
夏の30℃付近の水でも生きられます。
といってもそのような環境は
ドジョウにとって厳しい環境なので
適温は25℃前後と考えましょう。

ホトケドジョウについては
冷水を好むドジョウなので
適温は20℃前後と考えましょう

【25℃を越えたら始める】暑い夏を乗り切る水槽の水温上昇対策


水流

種によって水流の有無は変わります。
水流がない環境を好む種の場合は
フィルターの排水口の向きを変えるなど
水流を起こさないように注意しましょう。

水流がない方が良い種
  • マジドジョウ
  • ヒドジョウ
  • シマドジョウ
  • ホトケドジョウ

水流があった方が良い種
  • アジメドジョウ
  • シマドジョウ

水深

自然界では水深が浅い場所に
生息することが多いドジョウですが
飼う時は特に気にすることはありません
水深30㎝で飼っていました。

レイアウト

砂や砂利など底床材

砂質の底床材が良いでしょう。
砂に潜る瞬間も見ることができますし
見栄えも良くなります。

砂に潜ったシマドジョウ。
3㎝厚くらいに敷くのがおすすめです。
あまり厚く敷くと掃除が大変になります。

生息地の泥や土を使用することもできますが
水中に舞ってしまったり異臭がしたり、
管理が面倒になるので避けた方が無難です。

水草

見栄えが良くなる点では水草を入れた方が良いです。
しかしドジョウは植えた水草を
掘り起こしてしまうので
入れる水草は限定されます。

おすすめの水草を下に記します。

金魚藻

流通量も多く安価で育成も容易な水草です。
成長が早く水の浄化作用も期待できます。


石に張り付く水草

石や流木に活着する水草で
ドジョウに掘り起こされる心配はありません。
成長は遅く頻繫なトリミングが必要ないため
管理しやすい水草です。



浮き草

水面に漂っているため
ドジョウによってレイアウトが
崩れる心配はありません。

水草水槽始めるなら「陰性水草」から始めよう!陰性水草の特徴・種類・育て方をまとめます


隠れ家

隠れ家は必須です。
身を隠す場所があることでドジョウも安心でき
ストレスを軽減することができます。

よくある土管型の隠れ家や水草の影、
石や流木のすき間も隠れ家として利用します。

アジメドジョウは石のすき間に隠れる、
シマドジョウは砂に潜るなど
種類によって隠れ家の好みは異なります

エサ

人工エサにもよく餌付くので市販の
ドジョウ用のエサのほか、
日本淡水魚用のエサも利用できます。
沈下性のあるエサが良いでしょう。

注意点

ここまでドジョウの飼育環境を
解説していきましたが
その他にも注意すべき点がいくつかあります。

一緒に入れる魚について

同じ種類のドジョウ

もともと群れで生活する魚なので
1匹だけで飼うよりは 3匹くらいで飼う方が良いです。
1匹だけで飼うと短命になってしまうようです
確かに経験上、水槽内では
複数個体が集まって行動していました。

他の種類の魚

ドジョウを食べない魚であれば基本的にはできます
ドジョウは低層で生活するので
上層や中層を主に泳ぐ魚が良いでしょう。
金魚やメダカは良く混泳される魚です。

ホトケドジョウの場合は肉食寄りなので
ホトケドジョウの口に入るサイズの魚は
食べられてしまう恐れがあります


食べ残しだけでは不十分?

ドジョウを他の魚と混泳させると
ドジョウは他の魚の食べ残しを食べてくれます。
しかし、ドジョウの飼育数にもよりますが
食べ残しだけでは不十分なことが多い
です。

エサの与えすぎは水の汚れに繋がります。
そのためドジョウ用にのエサを用意して
与えた方が良いと思います。

冬にヒーターは必要?

日本に生息するドジョウは
冬の低水温でも活動を鈍くしたり、
泥の中に潜ることで
エネルギーを節約し、生きられます。
これは秋にしっかりと
栄養を摂取することが必要です。

水槽で飼う時はエサをたくさん与えない限り
栄養を余分に蓄えることはできません。
そのままの状態では冬の厳しい環境に
耐えることができず死んでしまいます


そのため水槽ではヒーターを設置して
水温を15℃以上に保つことをおすすめします。

【ヒータなしで冬を乗り切る】アクアリウム水槽の冬対策とヒーターが壊れた時のための節約術


まとめ

ドジョウは身近な生き物で飼育しやすい魚です。
愛嬌のある姿や仕草も人気の理由のひとつです。
飼育するときは45㎝以上の水槽を選択し
フィルターを設置しましょう。
また、隠れ家となるものを配置し
数匹で飼うなど
ストレスを軽減することが
ドジョウ飼育の一番のポイントです。